アーティスト:キャメル
タイトル:ムーン・マッドネス「月夜の幻想曲(ファンタジア)」

キャメルです。プログレッシブ・ロックの範疇に入れられてしまったことは、彼らにとっては不幸なことだったのではないか、と今では思います。心地よく進行するコードの上に、この上なく綺麗なメロディーが乗り、ロック界でも最上級の艶やかなギターと、マニアにはたまらないキーボード群、そしてこれほどの不当評価はないんじゃ?と思えるテクニック抜群のドラム、本当に良いバンドでした。彼らの初期には名盤と呼ばれるものが目白押しですが、本日取り上げたのは「moonmadness」。キャメルと言えば、「snow goose」が有名ですが、目立たない名盤はこちらでしょう。ジャケットの綺麗なトーンが内容を象徴しています。ジャケットと中身の統一がきっちり果たされています。(これ、名盤の条件)

内容にはあえて触れませんが、アンドリュー・ラティマーのギターを中心にバンドアンサンブルが見事なまでに果たされています。ピーター・バーデンスのストリングスアンサンブルが冷徹な響きを奏でており、このアルバムの特徴になっています。「Luna Sea」でのそれは、必聴です。

個人的は「Sprit Of The Water」のボイスなんかも大好きですよ。そして、「Air Born」~ 「Luna Sea」とラストを締め括る部分は圧巻です。

One And Only的な部分を考えると、やっぱりプログレシブ・ロックなのかな。でもイエスやジェネシスとは全く違う。それがまた素晴らしい。